Q: Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)とは何ですか? Amazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)とは、クラウド内で規模を自在に変更可能なコンピュート能力を提供するウェブサービスです。そして、ウェブスケールな処理能力を開発者が簡単に利用できるよう設計されています。
Q: Amazon EC2 でできることは何ですか? Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)がクラウド内のストレージを可能とするのとまったく同様に、Amazon EC2 は、クラウド内での「コンピュート」を可能にします。Amazon EC2 のシンプルなウェブサービス インターフェイスによって、手間をかけず、必要な機能を設定して利用することができます。お客様のコンピュートリソースに対して、高機能なコントロールが提供され、Amazon の実績あるインフラストラクチャ上で実行できます。Amazon EC2 は、わずか数分間で新規サーバーインスタンスを取得して起動することを可能にします。これにより、コンピューティング要件の変化に合わせて、素早く能力を拡張または縮小することができます。実際に使用した分だけ料金を払えばよいので、Amazon EC2 は、コンピューティングの経済性も変革します。
Q: Amazon EC2 はどのように開始できますか? Amazon EC2 にサインアップするには、Amazon EC2 詳細ページ上の [このウェブサービスにサインアップ] ボタンをクリックします。このサービスにアクセスするには、Amazon Web Services のアカウントを保有している必要があります。これをまだ持っていない場合は、Amazon EC2 サインアッププロセスの開始時に、プロンプト画面が表示されてこれを作成することができます。サインアップの後、Amazon EC2 文書をご参照ください。ここには当社の入門ガイドが含まれています。
Q: Amazon EC2 にサインアップする際、私の電話番号を検証するよう求められるのはなぜですか? Amazon EC2 登録には、有効な電話番号とEメールを AWS に提出することが必要です。これはお客様に連絡する必要が生じた場合のためです。電話番号の検証に要するのは数分のみです。ここでは登録プロセス中に電話を受信し、電話のキーパッドを使用して PIN 番号を入力します。 Q: 開発者が以前できなかったことで、現在できるようになったことは何ですか? これまでは、小規模の開発者は大規模なコンピュートリソースを獲得する資本を有していませんでした。また、予期せぬ負荷の急上昇に対応するための余剰コンピュータを確保することもできませんでした。Amazon EC2 では、どんな開発者でも、Amazon の「規模の経済」のメリットを活用することができます。これまでのような前払いの投資やパフォーマンスの妥協は必要ありません。今では、開発者はビジネスがどんなに成功しても、そのビジネス要件を満たすのに必要なコンピュート能力を安価で簡単に確保できるようになったことを理解しています。
サービスの「柔軟な」特性により、開発者はすぐに規模を拡張してトラフィックや需要の急上昇に対応することができます。必要となるシステムリソースが予期せず変更する(上下する)場合でも、Amazon EC2 は即時に対応できます。つまり開発者には、その時々で必要となるリソース数をコントロールする能力が与えられます。対照的に、従来のホスティングサービスは一般的に、固定された時間枠で、固定されたリソース数を提供します。つまり、利用量が急速に変化する、予想不能である、または様々な間隔で大きなピークを迎えることが知られている場合でも、ユーザーが簡単に対応できることはごくわずかです。
Amazon EC2 環境ではシステムをどのように稼動させるのですか? アカウントをセットアップして AMI を選択または作成したら、インスタンスを起動する準備ができています。RunInstances API を呼び出すことによって、任意の数のオンデマンドインスタンス上で AMI を開始できます。必要なことは、開始したいインスタンス数を伝えるだけです。20を超えるオンデマンドインスタンスを使用したい場合は、Amazon EC2 インスタンス申請フォームにご記入ください。
Amazon EC2 がお客様の申請に対応し、RunInstances でリクエストされたインスタンスのセットアップを開始します。お客様は、DescribeInstances API 呼び出しを使用して、インスタンスのステータスについて確認することができます。また、TerminateInstancesAPI 呼び出しを使用して、任意の数のインスタンスをプログラム的に終了することもできます。
Amazon EBS ブートパーティションを使用してインスタンスを実行中の場合は、StopInstances API を呼び出して、コンピュートリソースを解放しながら、ブートパーティション上でデータを格納することもできます。Amazon EBS ブートパーティションで関連インスタンスの再起動準備が整ったら、StartInstances API を呼び出すことができます。
さらに、お客様のアプリケーション利用時間が調整可能なものであれば、スポットインスタンスを使用して利用コストをさらに削減することもできます。スポットインスタンスの利用方法に、詳細な説明が記載されていますので、ぜひご覧ください。
ご希望であれば、AWS Management Console または当社のコマンドラインツールを用いたコマンドライン経由で、これらすべてのアクションを実行することもできます。これらはこのウェブサービス API で実装されています。
Q: ルートデバイスのために、ローカルのインスタンスストアと Amazon Elastic Block ストレージ(Amazon EBS) を使用することの間に違いはありますか? Amazon EC2 インスタンスを起動する場合、Amazon EBS またはローカルインスタンスストア上でルートデバイス データを格納する機能があります。Amazon EBS を使用することにより、ルートデバイス上のデータは、インスタンスの稼働状況とは無関係に永続化します。これによって、インスタンスの停止と再起動を連続して行うことができます。これはお客様のラップトップをシャットダウンして、それが再度必要になった場合に再起動するのと似ています。
一方、ローカルインスタンスストアは、インスタンスが稼働している間のみ存続します。これはデータがルートデバイスに格納されていない場合に、インスタンスを安価な方法で起動することができます。例えば、このオプションを使用して、各インスタンスがウェブトラフィックを処理するためのクローンである、大規模なウェブサイトを運営しているお客様がいらっしゃいます。
Q: システムはどれくらい迅速に稼動を開始しますか? 一般的には、呼び出しの発行から、リクエストされたすべてのインスタンスが起動シーケンスを開始するまで、10分とかかりません。この時間は以下のような様々な要素に依存しています: AMIのサイズ、起動中のインスタンス数、AMI をどれくらい最近に起動したか 等。初めて起動するイメージは、起動までに多少時間がかかる場合があります。
Q: Amazon EC2 では私のシステムをどのように読み込んで格納するのですか? Amazon EC2 では、オペレーティングシステムからアプリケーションに至るまで、インスタンスに関するあらゆることをセットアップして設定することができます。Amazon Machine Image(AMI)は、シンプルなパッケージ環境であり、インスタンスをセットアップして起動するのに必要なものはすべて含まれています。AMI は、インスタンスのデプロイのユニットです。1つの AMI のみを保有することもできますし、複数の AMI(例: ウェブサーバー、アプリケーションサーバー、データベース)をシステムの構成要素として構築してもかまいません。Amazon EC2 は様々なツールを提供して、AMI の作成を容易にしています。カスタム AMI を使用した場合は、それをバンドルする必要があります。Amazon EBS でサポートされたルートデバイスにイメージをバンドルしている場合、AWS Management Console でバンドルコマンドを簡単に使用することができます。インスタンスストアのブートパーティションでイメージをバンドルしている場合、AMI ツールを使用してそれを Amazon S3 にアップロードする必要があります。Amazon EC2 は Amazon EBS および Amazon S3 を使用して、信頼性の高い、拡張可能な AMI のストレージを提供して、お客様の依頼があった場合に当社がそれらを起動できるようにします。
または、お客様が望む場合には、お客様自身の AMI を最初からセットアップする必要はありません。世界中で利用可能な数多くの AMI から、自分に役立つ AMI を選択することができます。例えば、シンプルな Linux サーバーのみが欲しい場合、標準の Linux ディストリビューション AMI の1つを選択することができます。
Q: 私のシステムにはどのようにアクセスするのですか? アプリケーションスタックの実行を開始する RunInstances 呼び出しは、DNS 名のセットを返します。これは起動中の各システムのために1つずつあります。この名前は、これがお客様自身のデータセンターにある場合に、システムに正確にアクセスするために使用することができます。お客様のオペレーティングシステム スタックがこれを実行する間に、このマシンを所有します。
Q: Amazon EC2 は、Amazon S3 と連携して使用されますか? はい。Amazon EC2 は、ローカルインスタンス ストレージにサポートされたルートデバイスと共に、インスタンスのための Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)と連携して使用されます。Amazon S3 を使用することにより、開発者は、Amazon がウェブサイトにおけるそのグローバルネットワークを運用するのに使用しているのと同じ、高い拡張性や信頼性を備えた、迅速で、安価なデータストレージ インフラストラクチャにアクセスすることができます。Amazon EC2 環境でシステムを実行するために、開発者は、彼らの Amazon Machine Image(AMI)を Amazon S3 に読み込み、それらを Amazon S3 と Amazon EC2 の間で移動するために提供されるツールを使用します。AMI の詳細情報については、「Amazon EC2 では私のシステムをどのように読み込んで格納するのですか?」をご参照ください。
開発者の方々に、Amazon EC2 および Amazon S3 の組み合わせが非常に便利であると思っていただければ幸いです。Amazon EC2 は、クラウド内で安価で拡張性のある計算処理能力を提供する一方、Amazon S3 を使用すれば、ユーザーがデータを安心して格納することができます。
Q: Amazon EC2 上ではいくつのインスタンスを稼動できますか? 1リージョンに付き、20のオンデマンドまたはリザーブドインスタンス、および100のスポットインスタンスに制限されています。クラスタコンピュートエイトエクストララージインスタンスの場合は、稼動できるオンデマンドインスタンスは 1 リージョンにつき 8 個まで、クラスタ GPU クアドラプルエクストララージインスタンスの場合は 1 リージョンにつき 2 個までに制限されます(現在、cc2.8xlarge および cg1.4xlarge インスタンスは、米国東部(バージニア北部)のみでご利用いただけます)。それ以上のインスタンスを必要とする場合は、お客様のユースケースを含めて Amazon EC2 インスタンス申請フォームにご記入ください。そうすれば、インスタンスの増加を検討させていただきます。制限数の増加は、申請されているリージョンに限るものとなります。 Q: EC2 のインスタンスからEメールを送信する際に制限はありますか? はい。Eメール送信における EC2 アドレスの品質を維持するために、EC2 アカウントから送信可能なEメールの分量について、デフォルトの制限を実施しています。EC2 からより多くの量のEメールを送信したい場合は、このフォームに記入することによって、アカウントからこれらの制限を削除するよう申請することができます。 Q: 能力規模の拡張や縮小をどれくらい迅速に行えますか? Amazon EC2 は真に柔軟なコンピューティング環境を提供します。Amazon EC2 を使用すれば、数時間や数日ではなく、数分以内に、能力の増減を行うことができます。一から数百、または数千のサーバーインスタンスさえ、同時に作動させることができます。インスタンスを増やす必要がある場合は、RunInstance を呼び出すだけです。その後 Amazon EC2 は、一般的には数分以内で、お客様の新しいインスタンスをセットアップします。もちろん、これはすべてウェブサービス API でコントロールされるため、お客様のアプリケーションはそのニーズに応じて、自動的に規模の拡大や縮小を行うことができます。
Q: どのようなオペレーティングシステム環境がサポートされていますか? Amazon EC2 は現在、様々なオペレーティングシステムをサポートしており、これには以下のようなものがあります: RedHat Linux、Windows Server、openSuSE Linux、Fedora、Debian、OpenSolaris、Cent OS、Gentoo Linux、Oracle Linux。今後のリリースで他のプラットフォームへ拡張する方法を模索中です。
Q: このサービスは、単純なホスティングサービスとどのように異なっているのですか? 従来のホスティングサービスは、一般的にはあらかじめ設定されたリソースを、固定された時間枠で、事前に決定された金額で提供するというものでした。Amazon EC2 は、それが開発者に与える柔軟性、コントロール、著しいコスト削減において根本的に異なっています。これは Amazon.com の堅牢なインフラストラクチャの恩恵と共に、Amazon EC2 を彼ら自身のデータセンターのように扱えることを意味にします。
必要となるシステムリソースが予期せず変更する(上下する)場合でも、Amazon EC2 は即時に対応できます。つまり開発者には、その時々で必要となるリソース数をコントロールする能力が与えられます。対照的に、従来のホスティングサービスは一般的に、固定された時間枠で、固定されたリソース数を提供します。つまり、利用量が急速に変化する、予想不能である、または様々な間隔で大きなピークを迎えることが知られている場合でも、ユーザーが簡単に対応できることはごくわずかです。
第二に、多くのホスティングサービスは、提供するコンピュートリソースに対して、完全なコントロールをユーザーに付与しません。Amazon EC2 を使用すれば、開発者はいつでもインスタンスを開始してシャットダウンできるだけでなく、それらのインスタンスの設定を、彼らのニーズに合うように完全にカスタマイズしていつでも変更することができます。ほとんどのホスティングサービスは類似したシステム要件を有するユーザーグループをより重視しているため、これらの変更に対しては限られた機能しか提供しません。
最後に、Amazon EC2 を使用すれば、開発者は実際のリソース消費に応じた従量課金の恩恵を享受することができます - しかも非常に低料金です。ほとんどのホスティングサービスでは、実際に使用される計算処理能力とは無関係に、ユーザーが事前の、固定料金を支払う必要があります。そのため、短時間でリソースの規模を素早く拡大することができない欠点を補うため、ユーザーがリソースを購入し過ぎるリスクがあります。
請求
Q: Amazon EC2 を利用すると、どのようにして課金され、請求されますか? 使用分に対してのみ料金を支払い、最低料金はありません。価格は、各インスタンスタイプに対して消費されたインスタンス時間ごとに設定されています。1時間未満のインスタンス時間は1時間分として請求されます。同一リージョン内における2つの Amazon Web Services 間でのデータ転送料金はありません(例: Amazon EC2 米国東部と米国西部内での別の AWS サービス)。異なるリージョンの AWS サービス間でのデータ転送には、転送両側でインターネットデータ転送料金が課金されます。その他の Amazon Web Services の使用料金は、Amazon EC2 とは別に請求されます。 EC2 の料金情報については、EC2 詳細ページの料金セクションをご覧ください。
Q: Amazon EC2 システムの請求はいつ始まっていつ終わるのですか? 請求は、AMI インスタンスの起動シーケンスを Amazon EC2 が開始する時点からカウントされます。インスタンスの終了時に請求のカウントが終了します。これはウェブサービスコマンドで「shutdown -h」を実行することにより、またインスタンスの障害により発生する場合があります。
Q: 請求可能な EC2 インスタンス時間を定義するものは何ですか? インスタンス時間は、お客様のインスタンスが「実行中」の状態にある任意の時間で請求されます。インスタンスの課金をこれ以上望まない場合は、さらなるインスタンス時間に対して請求が行われないように、それを終了する必要があります。 Q: 異なる Availability Zone に2つのインスタンスを有している場合、リージョン間のデータ転送においてどのように課金されますか? 各インスタンスはそのデータ インおよびそのデータ アウトに対して課金されます。それゆえ、これら2つのインスタンス間でデータが転送される場合、最初のインスタンスでは送信(アウト)で、2つ目のインスタンスでは受信(イン)で課金されます。